クックパッドに興味津々

先日【Tech Founders Japan】 クックパッド佐野さんとシリコンバレー投資家Daveの名言を思いつく限りまとめてみる | IDEA*IDEAという記事を読んで、すごく心が踊り、クックパッドの創業者の佐野さんに非常に興味が湧いてきました。
という訳で、影響されやすい自分は早速本を購入してしまうわけです。

600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス (角川SSC新書)
600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス (角川SSC新書)上阪 徹

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出だしでいきなり引き込まれた。

そして今なお、その考えは徹底している。「毎日の料理が楽しみになる」「ナンバーワンになれる」「儲かる」の三つが得られるものしか絶対に手を出さない。
(P28)

色々と衝撃を受けたので、抜き出してみました。
一部だけど、今の自分を振り返って刺さる言葉がいっぱいです。

学生時代の就職するということに対する考え方

「就職というのは、自分の労働時間を対価にお金を保証してもらう、ということですから。今でさえ、お金の保証がなくなるのが怖いのに、五年後、十年後、もっとお金が必要とされている状況で、恐怖はもっともっと大きくなっていると思ったんです。そうなれば、会社は絶対に辞められない、と」
(P36,37)

起業を志した時を振り返って

「それでクリアーになったんです。そうか、心からの笑顔をどれだけ増やせたか。それを自分の価値観にしよう、と。それこそ、僕が追いかけるべきものにしよう、と。」
(P41)

サービスの提供者としての心構え

「サービスの送り手というのは、知らず知らずのうちに、お客さまやユーザーにあまえてしまうんです。送り手側が、”このくらいはお客さまにできて当たり前だよね”とうことを、言語化されないレベルで思ってしまう。お客さまからすれば、それはとんでもない傲慢に映っているんです。実は、自分たちが思っている以上に、サービスの送り手は傲慢だし、お客さまに甘えている。それが多くの場合、現実だと思うんです。」
(P50)

「疑いのない欲求とは何か。その欲求をかなえるために何をすればいいか。ユーザー一人ひとりを理解して、ひとつひとつウインウインを実現できる。そのくらいのイメージを持っています。大事なことは、ユーザーを正しく理解しようとすることなんです。なんとなくの理解では、なんとなくの満足しか期待できない。でも、正しく理解しおうとしていれば、正しい満足が提供できる可能性がでてくる。考えてみれば、ユーザーを正しく満足できていないのに、ユーザーに大きな満足を与えるのは、やっぱり難しいんです。だからこそ、たくさんの機能は提供できない。リソースは限られているんですから。」
(P55)

普段の自分の業務への取り組み方を振り返って、はっとさせられる言葉でした常にユーザーを見ているからこその発言。謙虚です。

ナンバーワンを目指す姿勢

徹底的に一番を目指さないと。そのためには、普通のことをしていても無理なんです。ではどうするかといえば、想像を超えるアウトプットを作ることだと僕は思いました。しかも、それを繰り返す。クックパッドを訪れた人が、何かに触れると想像以上のレスポンスがあった。期待を持って次に進むと、その期待を上回る何かが出てきた。それこそ1ページ1ページ信頼を高めて、最後には”どうして私が探そうと思っているものが出てくるるの”と驚きで次に進める。そんなサイト作りを目指してきたし、それはできると思っています。ユーザーに感動してもらってこそ、価値が提供できると思っているんです。
(P55)

サービスに対する考え方

「優れたモノは、無言語なんです。説明が必要なサービスというのは、やはりレベルが低い。いくら美しくても、ここをつかんでください、なんて書かれたコップを使わないでしょう。美しさを重視したから説明ありで我慢しろ、こっちが大変そうだから説明させろ、というのは極めて傲慢な考え方なんです。何も説明なしで機能が果たせる。それを目指さなければいけない。僕はいつもそう思っています。
(P62)

「正直なところ、当たり前のことをやってきているだけだと思っています。特別なことは何もない。ユーザーのことを考えれば、普通のことです。ただ、それを徹底して実現できたか、は問われると思っています。最初から完璧なものは作れません。場のデザインをどれだけ微調整していくことができるか。そこに、どれだけこだわり切れるか、ということだと思います。」
(P76)

テクノロジーに関して

「絶対に忘れてはいけないのは、技術はあくまで手段であり、道具である、ということです。高度な技術そのものを使うことや、先進的なテクノロジーを取り入れることが目的になったら、そこはなんの意味もないと思っています」
(P78)

これって逆説的に技術の過大評価も過小評価もしていないからこそできる発言なんじゃないかなって思います。
自分はどちらかと言うと、技術を過大評価してしまうタイプだなぁ、と。


読後感としては、貫いてるなぁ、って感じです。憧れますね、そういう生き方。自分も色々あって、人よりは尖った道に進んだ気がするんだけど、最近どうもよろしくない。もっと自分を出して、生きていきたいなぁと思いました。

佐野さんのみならず、クックパッド自体にすごく興味が湧いてきました。