楽天研究開発シンポジウムに参加してきました。

と言っても、Tokyo.Rにも顔を出したかったので、パネルディスカッションの所だけ。
【楽天】第4回楽天研究開発シンポジウム|開催概要

ネットワーク解析関係でタイトルが非常に気になる発表があったので、是非直接話を聞きにいきたいと思い参加しました。
同日の別の場所では楽天テクノロジーカンファレンス2011も開催されていて、自分のTL上ではそちらの方が活発だったような気がします。
ポスターセッション中に、お目当ての発表にけっこう人がたかっていて(皆興味あるのかよ!)と思いながら、楽天に就職した研究室の後輩と出合い適当に話ながら、ちらちらと様子を伺って、無事時間内に話を聞く事ができました。
今見たら概要が【楽天】第4回楽天研究開発シンポジウム|プログラムから取れるようですね。

以下、気になったものの話を実際に聞いたメモ

『複雑ネットワークに対する新たなノード分類法』

ここから概要が取得できる。
ポイントとしては、

  • ノードの特徴ベクトルとして複雑ネットワークでよく使われるネットワーク構造の指標を用いる
  • SOMを利用して、ノードを低次元空間に写像(表現的にはちょっと変か)
  • SOMのマップのどこに位置するかで、ノードをクラス分類する
  • 研究としては、動的に変化するネットワークを用いて、提案するノード分類法の有効性を示していた

個人的に似たようなアイデアを持っていたので、シミュレーションデータでもその有効性が示されていた点にすごく惹かれた。
実験では1万ノードで行っていたので、より大きなデータになった時にどういう結果になるのかという点と、何が有効な特徴量として効いて来るのか、という点が気になった。
実際に試して見る価値は十分ある研究だと思った。

『ネットワークの生成機構と現象の関係性の分析』

ここから概要が取得できる。
ポイントとしては、

  • 情報伝播モデルの変数を説明するためにネットワークの構造的指標を用いる
  • ランダムに作成した種々のグラフを学習データとテストデータに分割
  • ネットワークの構造的指標の全ての組み合わせについて、ニューラルネットワークで学習し、その予測精度を評価
  • 最も予測精度の高くなった指標の組み合わせから、情報伝播モデルを説明するための指標を選び出す。

情報伝播モデルに寄与するネットワークの構造を選択するという点で非常に興味深かった。
これも、実データ等で試してみる価値は十分にあると感じた。


双方とも同じ研究室の学生さんの発表で、今後は白山先生の発表なども追いかけてみたい。