会計初心者の僕がなぜに会計に興味を抱き会計を勉強するようになったのか

などというたいそうな事をいっていますが、要はここ2ヶ月ばかり会計に触れて、そして今現在けっこうはまり出した経緯について振り返ってみます。

きっかけ

正直会計に興味はなかったけど、内定先の研修で仕切りに財務諸表は読めた方がいい、と連呼され、興味を抱き、内定先の研修で受講している証券アナリスト試験の中で「財務分析」という科目があり、これがどうやら会計らしいということで、簿記保持者であることの同僚を講師として、証券アナリストの一科目であるところの「財務分析」としてではなく、財務諸表を読んで同業他社を丸裸にしよーぜ、という軽いモチベーションで勉強を始めるようになった。
あと、BSとかCSとかちょっと会計用語はかっこよくて、できるビジネスマンという匂いがぷんぷんしたのも一つの要因。。

教材

何度も言及しているけど、内定先の研修で講師の方に進められた本

決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法 (朝日新書 44)
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朝日新聞社 2007-05-11
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この本をとにかく教材にしたことが良かったと思う。
新書で手軽にどこでも持ち運べるし、値段も単行本サイズのよくある会計や財務諸表の入門書の半分以下でお得である。
会計や財務諸表を全く知らなかった自分にとって、この本の良かった点は、

  • 全体を俯瞰してある。ゆえに細部の動きにはそれほど気をとられない。
  • 財務諸表同士の関係を強調しており、なぜお小遣い帳形式の現金の出し入れだけではいけないかが良く分かる。
  • (後で分かることだけど)実は瑣末なルールはけっこう無視しており、とにかく初心者が??とならないように配慮されている。
  • 似たような処理を繰り返して行うことで、本書を通して著者が読者に身につけさせたい「財務諸表間のつながり」という考え方が染み付く。

と、あげていけばキリがないけど、とにかく自分にとってはこれ以上ない入門書だったと思う。

会計初心者が「財務三表一体理解法」で身につけたこと

あえて本を見ずに今覚えていることを書いて行く。なので、実は間違いがあるかも…

  • 会社はお金をどこかから集めてきて、それをやりくりして、売り上げをあげ、利益を生み出す
  • 損益計算書は売り上げに関する項目を記す。通称PL。
  • 貸借対照表は会社の資産や負債に関する項目を記して、右側に入ってきたお金、左側に資産を書き、左右がバランスする。ゆえに通称バランスシート(BS)
  • キャッシュフロー計算書は営業キャッシュフロー、財務キャッシュフロー、投資キャッシュフローから構成されており、お金の出入りについての項目を記す。ゆえに会社のお小遣い帳的存在。通称CS。一つ一つの項目から積み上げていって作成する直接法CSと、PLの税引き前当期純利益から、それ以前の利益に関する項目を足し戻したり、引き戻したりして営業キャッシュフロー部を作成する間接法CSに分かれる。会社の規模が大きくなると、一つ一つの項目を追っかけていくのは困難であるから、間接法CSが採用される。
  • PLの当期純利益とBSの繰越利益剰余金が繋がる。
  • BSの左右が一致する
  • PLの税引き前当期純利益と間接法CSの営業キャッシュフローの一番上(何だったっけ?)が一致する。
  • 間接法と直接法で作成したCSの合計が一致する。
  • CSの営業、財務、投資のそれぞれの合計がプラスなのかマイナスなのかで会社の状態が分かる。
  • 会社で長く使う物は資産としてBSに計上し、減価償却という処理を行う。これは、例えば、運送会社がトラックを買ったとして、一年目にだけその費用を計上してしまうと、一年目は利益を圧迫し、トラックは二年目も使用しているのに費用には計上されず、利益の底上げに繋がる。故にそのような処理をしてしまうと、会社の正しい状態が記されなくなるので、減価償却を行う。

まだまだ出てきそうだけど、取り敢えずここでやめておく。

ちなみに、この辺りの理解が進んだおかげで、昔から数字に意味付けをするのが好きな俺は
「なるほどなー、販管費を圧迫すれば社員にはきついけど、会社は利益をあげることができるのかー」
「株主にしてみたら、利益をあげるために、『販管費を削らんかい!』ってなるわなー」
「この辺りで『社員に優しい会社』『株主に優しい会社』とかって分かれるんだろうなー」
「そうやって口出しされたくないって考えると株式を公開してお金を儲ける事が、必ずしもいいとは言えなさそうだなー」
「例のモラトリアム政策が思考されたら、一年ルールで流動負債になっていたものが固定資産に変わるのかな?そしたらいきなり財務状態が回復したように見えるな」
とか想像してニヤニヤしてしまう。

もう一つ良かったこと

それは本を読んで行くうちに、疑問が浮かんだらすぐに聞く事ができる環境であったということ。みんな大好きHashさんが講師役を買ってでてくれたので、ちょっとした疑問が浮かんでもすぐにアウトプットして、モヤモヤをすぐに解消できた。
アホみたいな質問が多くて、かなり講師を困らせた気もするが、「何かよく分からんなぁ」と興味が薄れて行く事無く「これはそういうことか!じゃあこれはここと関係があって」とどんどん芋づる式に興味駆動で知識が掘り出されて行った。

結論

とっつきにくそうな会計と財務諸表ですが、たまたまいい入門書に出会えて、かつ講師が身近にいたこと、強制的に勉強する必要があるという環境にあることで、苦もなく興味を持って継続的に勉強を続ける事ができている。
しかし、問題は、証券アナリスト試験の「財務分析」はより細かい知識を問われるので、現状ではまだまだ歯がたたないことである。今俯瞰的に興味を持って細かい仕組みなどを覚えて行く事につなげて行きたい限りである。