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AdFraudについて調べてみた話

これは?

なんとなく最近金融のFraudの話に触れる機会が多く、その中でAdFraudという単語が引っかかったので調べてみた話です。参照記事を適当に繋げて意訳しているので、大意としてそもそも違うことになっていたらご指摘ください。

メルセデスベンツ問題

メルセデスベンツによるオンライン広告キャンペーンにおいて、広告が人間以上に自動化されたプログラムに見られていた、ということが報じられて波紋を呼んでいる。

従来から、オンライン広告のFraud(不正表示,不正クリック, etc..)というのは度々問題になっていたが、ナスダックに上場しているRocket Fuelにより実施されたキャンペーンにおいて大規模なFraudが生じていたため、かなりインパクトの大きな問題となっている。

具体的な数値

イギリスのセキュリティー企業Telemetryサンプリングした約365,000のimpressionのうち、57%が自動化されたコンピュータプログラムによる閲覧だった。

なぜ問題が拡大しているのか

  • Ad Fraudの被害額が2014年には$11bnに上る見込みで、これは2013年比で22%の増加であること
  • RTB市場は急速に拡大しており、現在では全ディスプレイ広告の22%を占めており、2018年には76.5%を占める見込みのため

Ad Fraud問題に関しては、Googleも関心が高く、spider.ioというロンドンにあるAd Fraudに特化したスタートアップを買収したことでも有名

AdFraudの各種手法をざっくりと

大別すると、広告表示やクリック効果を偽装することで広告料をだまし取ろうとする行為が多い印象。その行為によって発生するimpressionを買ってしまうことが広告主の不利益に繋がる、というもの。

CrowdSourcing(Cyclops)

依頼され、記事を見て(時には)広告をクリックする集団。ユーザは意識的に不正を行っている認識はない

Incentive Ad Network(Voldemorts)

リワード目当てに広告を閲覧/クリック/コンバージョンする人たち。正しい行為ではないことをうっすらと認識はしている

Click Farms(Zergs)

報酬をもとに広告クリックを行う集団。モバイルデバイスとSIMカードの組み合わせで、様々な偽装をしながらクリックを行う

Computer Malware(VaderBots)

洗練され、見つけるのが困難なMalwareの一種。感染すると、PCにはbot slaveが潜伏し、bot masterと通信を行い、bot masterからの指令に従い、どのサイトでどのようにクリックするかの指示を遂行する。

Sophisticated Fraud (PhantomBots)

一定のアルゴリズムに従って、広告の閲覧、クリックを行う

Retargeting Fraund (DeceptiBots)

例えば、特定のブランドの車を何度も閲覧する、人間のように振る舞うことで、リターゲティングの対象になる。リターゲティングの対象となることで高いCPMを支払う価値あるターゲットと認識させる。

Mobile Simulator (CryptoBots)

PC上で動作し、スマートフォン上のモバイルアプリのように振る舞う。モバイルアプリ内広告の効果を不正に引き上げるために利用される。

Ad Stacking

複数の広告を一つの場所に表示させることで、見えていない広告をカウントさせる

Toolbars

ツールバーによって、ブラウザの動きをコントロールできるため、特定のサーチエンジンを利用するように強制し、ツールバー自身のアンインストールは困難にさせる

Ad Injection

未承認の広告を勝手に注入するソフトウェア

Domain Identity Theft

広告が表示されるドメインを偽る価格で適正価格でのディールが行われないようにする。

こういった問題に関してIABはTraffic of Good Intent Task Force(TOGI)を立ち上げて不正トラフィックへの取り組みを初めている。

メルセデスベンツ問題に対するRocket Fuel側の反論等

メルセデスベンツ側の証言

キャンペーン中、Fraudと疑わしいインプレッションは6%未満だと報告を受けており、RocketFuelからは該当のインプレッション分の払い戻しが行われた。

ここの数値がFinancialTimesの報道と大きく乖離していていたため、大きな注目を集める要因となった。

RocketFuel側の証言

RocketFuel自身も、広告の不正表示に関しては注意を払っており、実績としては平均的に広告表示箇所の約40%がbot判定及びブランドセーフの観点から適切か、という点でリジェクト対象となっている。ということもあり、Telemetryのレポートを100%正しいと核心は持てない、という感じでバチバチやっている。

AdFraud対策の方法論など

と、いうことで、今現在進行形でAdFraudは米国で大きな問題になってきており、この流れで行くと1,2年後には日本にもその流れがやってきそうかな、と。まだ方法論まで踏み込んだところまでキャッチアップできていないですが、例えば、こういった論文も公開されています。

FDMAというAd Fraudに特化したコンペティションが開催されていたようです。

いつもの流れだと1,2年後くらいに流れがやってくるので、今のうちに情報を仕入れておくと差別化要因になるかも?的な感じです。なかなか奥深い。

参考