終わったな

ついに北方謙三水滸伝が終わってしまった。
あ、文庫本の話ですね。
文庫落ちしてから読んでいたので。
19巻か…
あっという間だったな。

水滸伝 18 乾坤の章 (集英社文庫)

水滸伝 18 乾坤の章 (集英社文庫)


漢の生き様、そして死に様…
素晴らしかった。
相変わらずの北方ワールド、という感じ。

でも…

個人的には三国志の方が好きだったと思う。
何が違うか、考えてみた。

三竦みと善悪??

水滸伝…宋VS梁山泊
腐敗した国家とそれを立て直そうとする義侠心あふれる男達。
すんごい単純な図式である。
視点も主に梁山泊よりで、善対悪の典型的なお話のように感じた。
もちろん、登場人物が宋側も梁山泊側も魅力的ではある。


三国志…魏VS呉VS蜀
一般的には魏=悪、蜀=善みたいな解釈の作品も多いけど、間違いなく、3国の覇権争い(後半の呉に関しては若干怪しい部分はあるけど)。
連合、裏切りetc...3国の複雑な絡み合い。
最後はどの国も負け、というのが歴史的なオチだけど、それでもその複雑な絡み合いは、それぞれの視点で物語を眺めることで最低3回は読むことができた。
どの登場人物も、国も魅力的だった。
北方氏は周瑜死後の呉が嫌いだったのではないか、と推測されるが。

なんと言うか。

別に水滸伝三国志に劣るとかそういう話ではなくて、僕の好みですね。
あの原典をここまでの大作に仕上げた北方氏はやっぱりすごいよね。
ひたすら「漢」だもの。

という訳で。

現在水滸伝2週目13巻ですが、2週目で打ち止めになりそうです。
ちなみに、三国志は4回読み直しました。