思索
- 作者: 斎藤成也
- 出版社/メーカー: ウェッジ
- 発売日: 2007/03
- メディア: 単行本
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知識としてどうこうというよりは、科学思想として非常に面白い主張が数多くある。
まだ読了はしていないけど、メモがわりに少し引用して残しておく。
ここで「非周期性秩序構造」イコール「無秩序構造」と早合点すると大きく間違う。
確かに似ているようで違う。
周期的な繰り返しをしていないからといって、そこに秩序がないわけではないということか。
ちつ‐じょ【秩序】
1 物事を行う場合の正しい順序・筋道。「―を立てて考える」
2 その社会・集団などが、望ましい状態を保つための順序やきまり。「学校の―を乱す」
「望ましい状態を保つため」というのがポイントなのだろうな。
何らかの意味や目的を持った構造が、必ずしも周期的な動きを持つ構造になるわけではない、と。
生物でいうと、「種の保存」や「種の繁栄」という秩序なのかなぁ。
いずれにせよ、生物の情報を扱うときに、周期性を期待してはいけないということがよく分かる。
本質的に非周期性の構造をしているなら、そこから周期的な何かを取り出すことは難しいし意味があまりないように感じる。
抽出するべきは、生命が抱える「秩序」なのだろうな。
これもまたものすごい難題だな。
でも、ここが研究の出発点であるので考えるに値するだけの難問。